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“新たな国民病”として注目されている慢性腎臓病。
初期は自覚症状がほとんど無く、成人の8人に1人が
かかっている?

腎臓の病気として、成人の8人に1人がかかっていると言われる新たな国民病
「慢性腎臓病(CKD : Chronic Kidney Disease)」が身近な病気として注目されています。
CKDは、人工透析予備軍とも言われていますし、生活習慣病やメタボリックシンドローム
との関係も深く、誰もがかかる可能性のある病気です。
今回は、慢性腎臓病について学びましょう!

 そもそも腎臓ってどんな働きをしているの?

 新たな国民病「慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)」、
初期症状はありません

慢性腎臓病

慢性腎臓病(CKD)とは、簡単に言うと、腎臓の機能が60%未満に低下することを
いいます。国民のうち、約1,330万人の腎機能が60%以下に低下していると言われ、
慢性腎臓病は“新たな国民病”として注目されています。
慢性腎臓病は、早期では自覚症状はほとんどありません。腎機能が低下すると、
むくみ・だるさ・疲れ・多尿・頻尿などの症状が現れますが、これらの症状が
自覚されるときは、すでに慢性腎臓病(CKD)がかなり進行している場合が多いと
いわれています。

 慢性腎臓病が重症化すると?

腎不全とは

慢性腎臓病が重症化した状態を慢性腎不全といいます。
腎不全には、慢性腎不全と急性腎不全があります。

腎不全では、腎機能の低下により尿毒症という病気を引き起こします。
また、様々な合併症(高血圧による心筋梗塞など)を引き起こす恐れもあります。

腎不全の治療

腎不全が進行してくると、体内の老廃物を十分排泄できなくなります。
尿素窒素(BUN)・クレアチニン(Cr)、リン(P)、カリウム(K)等の
尿毒症性物質が体内にたまり、次のような症状がおこります。

◎尿毒症を治療する方法には次のようなものがあります。
     1.血液透析
     2.連続携行式腹膜透析(CAPD)
     3.腎移植

腎臓は病気がある程度まで悪くなってしまうと、もとの正常な状態には回復しませんが、
生活習慣の改善や薬物治療により病気の進行を遅らせることができます。

では、どのような方法があるのでしょうか?

 腎臓の病気に良い生活習慣

・飲みすぎ・食べすぎに注意しましょう。
・肉料理・塩分の高い食事を控えましょう。
 *塩分の摂りすぎ→高血圧→※糸球体が傷つく→腎機能低下
 *1日の推奨塩分量は10g以下です。
  ※糸球体・・・血液をろ過する腎臓の血管

 慢性腎不全とメタボとの関係

メタボを放っておくと、慢性腎臓病さらには慢性腎不全になる恐れが
あるそうです。なぜメタボと腎臓が関係あるのでしょう。

このようにメタボと腎臓には深い関係があります。
メタボ対策を行うことで慢性腎臓病を予防しましょう!

 食生活の工夫で腎臓の負担を軽くして、腎不全の進行を抑えましょう

腎不全になっても腎機能をできるだけ保ちながら透析療法を行うことを遅らせるには、
低たんぱく食による治療が必須です。
制約がある中で食事を楽しみながら、治療を長続きさせられるかが重要な課題です。
食事療法の基本は、体力を低下させずに、いかにたんぱく質の摂取を減らすかが
カギです。
なるべく早く食事療法を開始することで、腎機能の低下を遅らせましょう!

★食生活の注意点★

・エネルギーが不足しないようにする

エネルギーが不足すると、代わりにタンパク質が壊されて筋肉量が減ってしまうので
注意が必要です。(糖尿病性腎症の場合は、血糖管理のため、エネルギー制限が必要)

・たんぱく質を摂りすぎない

たんぱく質の摂りすぎは、その老廃物を処理するため腎臓に負担がかかります。
逆に不足すると、栄養状態が悪くなり、免疫力が弱まります。
働きの低下した腎臓への負担を減らすため、良質のたんぱく質の適量摂取を心がけましょう。

・塩分を控える

腎臓が悪いと体内に塩分がたまってしまい、むくみや高血圧の原因となり腎不全を進行させます。
塩分の摂りすぎにより体に水分が溜まり、血圧が上昇してむくみが現れるので注意しましょう。
*透析になると、さらにカリウム(K)、リン(P)、水分の制限が必要になります。

 塩分の摂りすぎは腎不全を進行させる原因にも

*塩分制限*

減塩のための工夫
塩分には、1.調味料に含まれる塩分 と 2.食品中に含まれる塩分 があります。

1.調味料類の塩分1gの目安

2.食品中に含まれる塩分量
調味料で使用する他に食品中に含まれている塩分も考えて、塩分の多い食品の摂り方に
注意しましょう。

塩分と水分は切っても切れない関係

*水分制限*

塩分と水分は切っても切れない関係があります。
  ・水分を摂りすぎると自然に塩分を摂りたくなります。
  ・塩分を多くとるとのどが渇き、水分を摂りたくなります。
 ★余計な水分の摂取を控えましょう!

塩分量を覚えて塩分管理を上手に行いましょう!

*水分(飲料水)は、その人の尿量により決まります。

カリウムの摂りすぎは危険です!

血液の中にカリウムがある程度たまると、高カリウム血症となって不整脈や心停止などを
おこす危険性があります。
私達が日ごろ食べている多くの食材にはカリウムが含まれています。
カリウムを多く含む食品を一度に多量摂取すると危険です。
食材の選択に注意し、調理方法の工夫でカリウム量を減らしましょう。

野菜・いも類は、毎日の食事の中で、カリウムを減らす工夫をしてうまく摂取することが大切です。

リンの摂りすぎに注意しましょう!

*リン制限*

リンを過剰に摂取すると、関節や血管などの石灰化が進行し、骨がもろくなります。
リン含有量の多い食品の摂取量を控えるようにしましょう。

病院栄養士がおすすめする健康レシピ!

蒸しパン

手作り蒸しパンは、腹もちがよく、でんぷんホットケーキの素を使うことで、
高エネルギーでタンパク質が控えられます。
さつま芋は食物繊維がたっぷりなのですが、カリウム含有量が高いので、
小さく切ったりゆでるなど調理の工夫でカリウムを控えましょう。

栄養価

 熱量 241Kcal、たんぱく質 0.2g、カリウム71.6mg、リン21mg、塩分0.3g

作り方

1. さつま芋はよく洗って、皮つきのまま1cm角に切り水にさらす。
2. 1をたっぷりのお湯で、下ゆでする。
3. でんぷんホットケーキミックスに分量の水を入れてさっくり混ぜる。
4. 3に2のさつま芋の半量を混ぜ合わせて、マグカップ(耐熱)に入れて
  残りの半量を上に飾り、ラップをふんわりのせるようにかけて、
  電子レンジで加熱する。(3分程度)
5. 竹串をさして生地が付いてこなければ出来上がり。

材料(1人分)
でんぷんホットケーキの素…50g
水…40cc
サラダ油…4cc
さつま芋…15g
マグカップ…1個

*ポイント*

 ☆蒸しパンの具は、お好みのジャム(イチゴ・ブルーベリー等)でもOKです。
 ☆レンジや容器によって加熱時間を調整してください。
 ☆電子レンジを使用する場合は、アルミカップは使用できません。
 ☆蒸し器を使用して蒸してもOKです。

ホットケーキミックスと電子レンジを使い、あっという間にふっくら蒸しパンの出来上がり!
アレンジしだいで、朝ごはんやおやつにも・・・いかがですか?
腎臓病の食事療法には、でんぷん製品が有効です。
たんぱく質含有量がゼロに近くて、リンやカリウムも少ないので上手に取り入れてみましょう。

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