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タバコタイムズ Vol.01 精神病とタバコの関係

禁煙・喫煙に関するトピックスを提供するタバコタイムズ。
第一回は精神科病院とタバコにまつわるトピックスです。

統合失調症とヘビースモーカー

統合失調症の患者さんの喫煙率は一般人の喫煙率に比べ
高く、そのほとんどが1日20本以上であるヘビースモー
カーで、重度のニコチン依存症である患者さんが多く見
られます。(喫煙している患者さんの多くは指先が茶色に変色)

これは統合失調症の症状により脳内が機能不全に陥ってしまうため、
このような喫煙行動に走ると考えられています。

しかしながら、統合失調症の治療では、通常の禁煙支援と同様に、ニコチン依存に対してはニコチン代替療法、心理的依存に対しては認知行動療法が有効です。

患者さんの”禁煙”の実現には、身体面はもちろん経済面でも多くのメリットが期待できます。この病気と喫煙との関係を踏まえ、患者さんに「禁煙」への声かけをしてみてはいかがでしょうか。

環境による禁煙支援

日本国内ではすでに、15以上の単科精神病院が「敷地内禁煙」としています。
これは、統合失調症の治療には「禁煙」の環境作りがとても有効であると考えられているからです。以下に敷地内禁煙以外の取り組み例をご紹介します。

喫煙グループミーティング
(一本松すずかけ病院:喫煙問題対策委員会)

一本松すずかけ病院では入院中の、喫煙習慣を持つ患者さんでグループをつくり、不定期ではありますが、月に一度のペースで喫煙に関する話し合いを行っています。

このミーティングは、メンバー各個人の一ヶ月間の喫煙状況や喫煙所でのマナー、喫煙所内での輪番清掃の事、喫煙問題対策委員会で話し合われた事案の報告や話し合いを行います。
各自でルール違反がなかったか、病棟・病院内で違反している人がいなかったか、他者にも関心を持ちお互いを振り返り「今後どうすれば喫煙に関するルール違反を減らすことができるのか?」をメンバーさんたちと一緒に集団の中で、お互いに知恵を出し合い考えてもらいます。

また、喫煙問題対策委員会から委員数名も同席する場合は患者さんが、自身の喫煙習慣や煙草についてどの様に考えているのか、また病院全体で今後煙草や喫煙者への処遇がどの様に変化していくと思うか?といった社会情勢を組み込んだ内容も話し合います。

禁煙の必要性を理解して頂くために、タバコの害についてのプレゼン(ニコチン入りかいわれ栽培、ミミズ、ペットボトル実験)を行ったこともあります。
各病棟で開催されているコミュニティミーティングにも少しずつですが出前講座に行かせてもらっています。

喫煙問題対策委員会が患者さんと共にグループミーティングを通して喫煙マナーの向上と時間や場所等をルール化することで、
いつでもどこでも喫煙してしまう依存性の軽減、非喫煙者との正しい関係作り及び、喫煙環境の今後を意識することで少しでも「自分のタバコ問題」と向き合っていただけたら幸いです。

この結果、以前は頻繁だった喫煙のルール違反(決められた時間以外の喫煙・決められた場所以外での喫煙)が、現在では少なくなってきています。

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